M女の隠れ家

<愛奴 綾乃> その2
かがんでいた体が、僕の命令で無理やり引きおこされる。

膝を限界まで閉じようとしているのが分かる。


      「……」

もう言葉になっていない。

恥かしさが、言葉を奪う。

荒くなった息遣いだけが聞こえる。

肩が激しく息をしている。



ついに最後の命令が下る。

「ようし。それじゃあ、左手も後ろにまわすんだ」

恐れていた命令が、冷たい言葉となって現れた。



ますます息が荒くなる。


      「はっ、はぁ、はぁ…」

と息遣いがはっきりと聞こえる。



そこへ追い討ちをかけるように言葉で責める。

「乳首も丸見えになったぞ」

「恥かしい乳首が見えてるなあ」

「裸になって、両手を後ろにまわして、乳首も陰毛も丸出しにして、写真を撮られてるんだぞ」

「もう、恥かしいところを隠せないな」

羞恥心が限界だ。



いくら恥かしくても命令だから従わざるをえない。



こんな羞恥心いっぱいの姿の写真を撮れるのは、ほんの短い期間だけだ。

いずれ僕の前でも羞恥心が薄らいでいくだろう。


そういう意味では、こういう羞恥心がいっぱいの写真は貴重かもしれない。