M女の隠れ家                                           <奴隷 美奈> その11  

「ほら、また手が前にきているぞ、ちゃんと命令どおりに、手を後ろに回しなさい」
また僕は美奈に、右手を後ろに回すように命令する。

「まずは右手からだ」

体を隠している手を自ら後ろに回さなければならない。
恥ずかしくてたまらないのに、自分で自分の体を隠すことを止めて裸を男性の前にさらさなければならない。

このジレンマが美奈の心を揺さぶっている。
左手首にリードを引っかけたまま、美奈は僕の声に従って右手を後ろにまわした。

リードが邪魔をして体をこれ以上かがめることができない。
美奈の若い裸体は、まるで白い大理石の彫像のような美しさを感じさせる時がある。

その瞬間に、僕の心は魅了される。
無駄な贅肉をほとんど持たない少女のような体だからこそ、この美しさが出せるのだろう。



僕がカメラの位置を変えているわずかの間に、美奈は邪魔をしていた手首のリードを外した。
おっぱいがしっかりと左手に抱きかかえられているかのようだ。

幼さの残る乳房のふくらみが、左手の腕の中に隠れてしまった。
背中を丸めて左手一本で胸のふくらみを押さえている。

股間の茂みは、やや腰を引くような格好で太ももの間に埋もれかけている。
こんな逃げのポーズも、眺めていると楽しいものだ。

こんなポーズではむなしい抵抗だが、それをしばらくの間だけ許すとしようか。



「ほら、しっかりと右手を後ろに回して」

僕の視線から逃げようとしている美奈に、右手についてだけは、厳しく命令を下した。
右手以外はしばらくは美奈の自由にさせておく。

こんな中止半端な自由が、さらに美奈の心を揺さぶるであろうことを僕は計算していた。
美奈は僕の視線から少しでも逃れるために、体を横に向けて背中を丸くかがめている。

左手の腕の中におっぱいが隠れて見えなくなった。
股間の茂みも太ももの間に埋もれている。

僕にとっては、一番見えにくい形だ。
うつむいた顔からは、羞恥の表情がかすかにうかがえる。

ほんのつかの間の僕の視線からの逃亡だ。
もちろん、こんな逃げがいつまでも続くわけもないのだが。



僕はまたカメラの位置を変えて、美奈の正面に回った。
さっきから美奈が逃げて体の向きを変えれば、僕も動いてまた美奈の正面に出るという、まるで追いかけっこのようなことをやっている。

でも、こんな追いかけっこのようにことも、僕にとっては楽しくていいものだ。
逃げるものを追いかけるのは、男の自然な本能なのかもしれない。

そして、追われれば逃げるというのは、女性の本能なのだろうか。
僕の命令にはちゃんと従っているが、体の向きは僕のカメラから逃げていく。



こんなささやかな抵抗だが、それを追うものにとってはなかなか楽しいものだ。
前かがみになって、膝を重ねるようにして股間を隠している。

右手が使えないのだから。
ほんのひとときのお遊びはこれくらいで終わりにして、そろそろ次の命令を下そうか。

「さあ、左手も後ろに回しなさい」
僕は少し声をやさしくして言った。