M女の隠れ家                                           <奴隷 幸子> その8  



体を麻縄でギリリと縛り上げられた幸子は、少し腰を後ろに引くような素振を見せながらも、僕の命令のとおりにじっとその場に立っている。
股間縄の刺激に耐えるようにして、できるだけ体を動かさないようにと努めているのがその全身のかすかな表情から僕は読み取ることができる。

わずかな膝の動き、足の置く位置、腰の変化などから、僕は幸子の心の動きを読み取っていく。
少しずつ少しずつ時間が経つごとに、縄は幸子の心を絡みとっていくのだ。

「…あぁ」
かすかな声が漏れた。

縄の刺激、その拘束感、それらが、幸子の体の中に普段では味わえない幸福感を今生み出しつつある。
麻縄でS男性から縛られると、その縄は不思議な魔力を持ち、M女性の体の中に幸福感をしみこませていくのだ。

今、幸子の体の中に、麻縄がその魔力をしみこませていっている。
ジワリ、ジワリと、幸子の体の中に、麻縄から染み込んでいく。



幸子の体が少しだけ揺れた。
「あ…」
またかすかに幸子の声が聞こえた。

僕はもう何もすることはない。
全てを麻縄に任せて、ただカメラのシャッターを押し、幸子の体が変化していくのを写真に収めていくだけだ。

髪に半分隠れている顔の表情が、苦痛を感じているような悩んでいるような、そんな風に見える。
だがその表情と心とは別の動きをしていることだろう。

僕にはその違いが分かる。
幸子の体の微妙な動きから…。