M女の隠れ家                                            <SM小説 電話調教の子>


第1話  初電話 

その子は名前を美穂と言った。
O市に住んでいる高校3年の子だ。
両親と妹の4人家族で、ごく普通のどこにでもいるような子だけれども、ただ小さい頃からいたずらで縄で縛られたりすると強く興奮することを知っていた。
テレビでお姫様が悪者に捕まって縄で縛られているシーンを、妙にドキドキしながら見ていたという。
でも現実にはそういうことがあるわけでもなく、学校では好きな人もいなくて男性経験のないまま縛られたりすることにあこがれだけを持っていた。

それが最近インターネットをするようになってからSMという言葉を知り、いつのまにかSMサイトを渡り歩くことになっていた。
男性経験はないが、SMサイトを見ているうちにオナニーをすることを覚えて、最近では週に数回、自分の部屋で夜にオナニーをするようになっていた。
SMサイトに出ている縛られた女性の話や写真などを見ているうちに興奮し、自然と指が自分の敏感なところを触るようになり、その快感を知った。
そしてついにとあるS男性、つまり僕と出会うことになったのだ。
この出会いはほんの偶然だったが、今から思えばまるで運命に引き寄せられているかのような出会いだった。
インターネットの世界には、出会いを求める掲示板がいくつもあるのだが、たまたまそういう掲示板に彼女が書き込んだ内容が僕の目に止まった。
内容は若い女の子がいかにも戯れに書き込んだという感じで、本気で出会いを求めているというものではなさそうだったが、その文面に「縄」と「縛られて」という言葉があり、僕の心に響く何かがあった。

そんな戯れの書きこみであっても男性からの返信は何と100通を超えていたそうだ。
その中に僕からの返信もあった。
100通を超える返信を全て読むこともできず、ところどころをつまみ読みしていたら、僕の返信に妙にひっかかるような気がしたという。
それが始まりだった。

今では週に2、3回、メールのやりとりをしているが、まだ実際に会ったことはない。
というより、お互いが住んでいる場所が遠く離れすぎていて、会うことはかなり困難なのだ。
やりとりしているメールの中身は、SMについての興味やお互いの実際の生活のささいなことを伝え合っている程度だが、メール以外にも電話番号も教えているので、電話で話をすることがある。
最初の電話で話はじめてからわずか数分で「この子はMだ。」と僕は強く感じた。

初めての電話の時は、お互いにまだ緊張しているせいもあり、軽く自己紹介のような感じでおしゃべりしただけだったが、2回目以降は段々と打ち解けてきてSMっぽい話題になっていった。
そして先日は、深夜0時を回っていたこともあり、ついに電話での調教をすることになった。

美穂の部屋はO市の新興住宅地にある一軒家の2階の一室で、妹は廊下を挟んだ反対側に別の部屋を持っている。
両親は一階の寝室にいて、もう今の時間なら寝静まっているころだ。

「これから美穂に恥かしいことを命令するよ。いいね」
電話で僕は言った。
僕はもうSモードに入っていて、有無をいわさない命令口調になっている。
「はい。・・・お願いします・・」
美穂の声に、M性が染み出している。
少し高めのかわいい声だ。
ただ単に「はい」というだけではなく、少し間を置いたあとの「お願いします」という表現に、M性が強く現れていると僕は感じた。

「これから僕と美穂はご主人様と奴隷の関係になるんだ。美穂は僕の奴隷となれるかな?」
奴隷・・この言葉に美穂は敏感に反応した。
「・・奴隷ですか?」
声のトーンが少しうわずっている。
「そうだよ。僕の奴隷だ」
もう一度、念を押すように僕は言った。
「・・はい。美穂は奴隷になります」

「ようし、いい子だ。それじゃ、これからは僕の奴隷として言葉遣いも変えないといけないな。僕のことをこれからは何と呼ぶんだ?」
美穂はもう分かっているはずだった。
「・・ご主人・・様・・・です・・か?」
言葉を確かめるように、途切れ途切れに言った。
「そうだよ。ちゃんとそう言ってごらん?」

「ご主人様ぁ?」
語尾を持ち上げるような発音で、僕の問い掛けている。
「そうだ。よく言えたね。これからは僕のことをご主人様と呼ぶんだよ。分かったね」

「はい。ご主人様」
もうすっかりその言葉が気に入ったみたいだ。
声が喜んでいるのが分かる。
「よし。いい子だ。それじゃ、これから言うものを準備してきなさい。一旦、電話を切ってから歯磨きを持って来るんだ。洗面所にあるだろ?」
僕は美穂に歯磨きを部屋に持ってくるように命令し、そこで一旦電話が切れた。
僕はそのまま静かに美穂からの電話を待った。

数分後、美穂から電話が入った。
「持って来ました。いつも使っている歯磨き・・で・・いいんですよね?」
こんなものを何にするのかと疑問に思っているのが、電話の声から伝わってくる。
「そうだよ。それでいいんだ」
僕はこれから美穂の体と心をあやつっていく。
その手始めだった。

ーつづく。


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