M女の隠れ家                                            <SM小説 電話調教の子>


第2話  命令されるままに。

「次にシンプルな形のボールペンかサインペンを持ってきなさい」
クリップの付いていないタイプのものだ。色は何色でもいい。持っているか?」
僕は少しずつ準備するものを指示していく。
「はい。サインペンなら何色か持っています」
美穂は以前にイラストを描くことに興味を持っていた時期があり、そういうペンを持っていた。
今はもうほとんど描かなくなってしまったが、ペンはまだ残っている。

「それを使うよ。いいね」
「はい。ご主人様」

「そのサインペンを2本と、輪ゴムをひとつ持ってきなさい」
「はい。」
美穂の電話から、机の引出しの中を捜すガサガサという音が聞こえてくる。
「ありました」
「後は何を持ってくればいいですか?」
僕から命令されることがうれしく、そしてその命令に応えられることが喜びと感じられる・・・・そんなSMの入口に美穂はさしかかっているようだ。
言葉のトーンにチラリとうれしさがこぼれている。
「後は普通のタオルを1本だ」

「はい。持ってきました」
タオルはすぐ近くにあったらしい。
「ようし。それでいい。これで今晩の調教の道具は揃った」

この「調教」という言葉に美穂は反応した。
電話の向こうで、息を飲むような空気の流れる音が一瞬聞こえた。

「美穂は今どんな服を着ているんだ?」
僕は念のために確認するかにように聞いた。
ほんの少しの間があってから
「普通のパジャマですけど・・・」
なぜそんなことを聞くのかという僕の質問の意図するところを探っているかのような返答だった。

「それを脱ぎなさい」
少し口調を厳しくして僕は命令した。
「・・・はい」

電話の向こうでガサゴソというパジャマを脱いでいる音が聞こえる。
しばらくしてから美穂が電話で答えた。
「脱ぎました」

「後は何を着ている?」
「シャツとショーツだけです」
自分の姿を正直に答えている。

「それも脱いでしまいなさい」
「はい・・」
こういう命令が出ることはある程度は予想していたようで、特に抵抗はしてこなかった。
またしばらくガサゴソという音が聞こえた後、
「全部脱ぎました。 ・・ご主人様・・・?」
着ているものを全部脱ぎ終わって、その次に僕からどんな命令が出るのかをまるで期待しているかのような問いかけだ。

「ようし。僕の命令どおりに全部を脱ぎ終わったね」
「それじゃあ、今から調教に入るぞ。いいな」
僕はさらに美穂の気持ちを確認するかのように念押しした。

「・・はい。お願いします。ご主人様」
少し声が小さくなった。
だが恥じらいと戸惑いの入り交じったような気持ちの中にも、M性がしっかりと目覚めているが分かる返答だった。

「ベッドに上がってあお向けになりなさい」
「はい・・。」
「さあ。これから調教が始まるぞ」
僕の声の調子が完全にSモードに入った。


ーつづく。


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